前回の保育士が教える【保育園選びでおさえたいポイント①保育園の種類】では、保育園の種類について紹介しました。
今回は、ある程度保育園をしぼった後にする、情報収集の際におさえておきたいポイントを紹介します。
保育園について調べる
場所
便利なところにあるか
”便利なところ”といっても人により様々です。
- 家の近く
- 実家の近く
- 駅の近く
- 職場の近く
- 家と職場の間
など、その人によって預けやすいところが違うので、家族にとってどこに保育園があれば一番便利かを考えてください。
例えば、終業時間が遅く保育時間ギリギリになってしまうならすぐに迎えに行ける「職場の近く」で探した方が良いし、仕事の都合がつけにくく親を頼ることが多いなら「実家の近く」で探した方が良い。(これは実家が遠くない場合)
仕事にあまり左右されないのなら、家の近くがオススメです。
家と預け先の距離が長いと途中で「トイレに行きたい」などのトラブルが発生したり、親の体調が悪い日や休日の行事などでも遠くに預けに行くのは大変です。
これはお母さんだけの問題ではなく、家族みんなで相談し、誰でも対応できる状況を作っておいてください。
保育園に入ると予想以上に仕事途中での子どものお迎えは多くなると思います。
「誰も迎えにいけません」では子どもを危険に晒したり、保育園に迷惑がかかることになります。
周囲の様子はどうか
たとえば保育園が観光地にあれば、不特定多数の人が保育園のまわりを散策することになります。
また、交通量の多いところではその分散歩中に危険が多いです。
もし心配であれば保育園の立地について調べておくと良いでしょう。
園庭が狭い保育園は、近くに散歩先で行けそうな公園があるかも大事なポイントです。
逆に帰りに寄り道したくない方は、「公園が見えない保育園」を探すといいかもしれません。
こだわりたいポイントはあるか
「自然の中でのびのびと過ごしてほしい」
「電車が好きなので、電車が見える保育園がいい」
「帰りに買い物したいので便利なところがいい」
「車なので保育園の前は広い道がいい」
など、こだわりがあればその条件で探すといいでしょう。
保育園の特徴を知る
保育理念・保育方針・保育目標
一番重視したいポイントです。
これが自分の考えと合わないと、不満が溜まったり、トラブルにつながり兼ねません。
保育理念とはこの園がどうありたいかを示したものです。
そして、保育方針はそれを具体的に示したものです。
さらに保育目標は、子どもがどのように育ってほしいかを示したものです。
この保育園がどのような理念をもっているか。
何を大切にして保育しているか。
どのような保育目標をかかげているか。
これらが自分の思いと一致する保育園を選びましょう。
保育内容
「英語などお勉強の時間があるところがいい」
「スポーツに力を入れてほしい」
「モンテッソーリ教育を取り入れてほしい」
「たくさん行事に参加したい」
など、保育内容に要望がある場合は、その特色がある保育園を選びましょう。
逆に「保育園では勉強より体を動かしてあそんでほしい」と思うなら、お勉強を保育に取り入れている保育園は避けた方がいいでしょう。
保育園もそれぞれ園の特性をいかして保育しているので、保護者との間で温度差があると「なんでこんなこともやってくれないの?」「こんなことさせないでほしい」などのトラブルにつながることがあります。
そうならないためにも、あらかじめどんな保育内容を取り入れているかを知っておきましょう。
雰囲気
保育園のホームページを見るとだいたい写真が載っています。
パンフレットがあれば取り寄せておいても良いでしょう。
写真からどんな雰囲気の保育園かある程度わかると思います。
園のおたよりや給食の献立をのせている園もあるので、チェックしておくと想像しやすいです。
見学時おさえておきたいこと
いよいよ見学へ行くときに、注意してみておくべきポイントを紹介します。
なにも考えず案内されるより、多くの情報が得られると思います。
見ておきたいところ
園長先生や主任
園長先生に会えない場合もありますが、どんな先生か知っておくと安心します。
玄関に顔写真が貼ってある園も多いと思います。
ベテランの先生・若手の先生が多いなど、どんな先生がいるか見ておきましょう。
主任は園全体のことを見ているので、相談したり事務的なことでもよく関わることになるのでどんな人か見ておきましょう。
主任と性格が合わずに転園した…なんて話もあります。
保育現場の先生
保育室を案内されると現場の先生に出会うので、保育士の姿もチェックしておきましょう。
すぐわかるポイントは「笑顔」「あいさつ」です。
見学者に「こんにちは!」と笑顔であいさつしてくれる保育士は信頼できます。
実際に子どもを見てくれるのは現場の先生なので、安心して任せられる保育士がいるか見ておきましょう。
わたしも見学に来た方には笑顔であいさつするように心がけています。
子どもたちの様子
子どもたちがのびのびあそんでいるかも大切です。
子どもは正直なので、楽しんで保育園で過ごしていれば良い環境と言えます。
入園時に入るクラスの友だちは特に見ておきたいですね。
クラスに何人の子どもがいて担任は何人か、聞いておくと安心でしょう。
保育環境
保育園を見学する際には掃除が行き届いているか、危ないものが出しっぱなしになっていないかなど、保育環境を見ておきましょう。
もし危険な環境であれば大きな怪我にもつながるので、安心して預けられません。
プールの有無や園庭の広さなど設備だけでなく、部屋がクラスごとに分かれているか、異年齢保育かなども、知っておくと良いでしょう。
給食
もし給食の時間であればどんな給食か見せてもらいましょう。
時間によっては給食のメニューが展示されている場合もあります。
どんな食器を使っているか・園手作りか業者委託しているのか・メニューの品数・アレルギー対応はしているかなど気になるところを見ておきましょう。
わたしの以前働いていた保育園では、プラスチックは使わず、陶器やガラスでしっかり重さを感じ、割れないように丁寧に扱うことを教えていました。
そのように各園ねらいを持って食育を考えているので、気になったことは聞いてみるといいと思います。
聞いておきたいこと
持ち物や出費
布団やおむつを持ち帰るかなど、園によって違います。
わたしの働いている保育園では布団も布おむつもリースなので、保護者は持参しなくて良いので好まれています。
その代わりリース代として月々費用はかかりますが、忙しい保護者にとって洗濯物や持ち物が増えることを考えるとそちらの方が助かるようです。
紙おむつの持ち帰り問題、よく聞きますが、保育園で捨ててもらえるかけっこう重要ですよね…。
わたしが保護者なら、持ち物はできるだけ少なくしたいです。
また、園指定のものや行事が多いかも園によります。
制服や教材を購入しなければいけなかったり、遠足が多いと費用がかかったりすることもあるので、保育料以外にかかるお金については聞いておきましょう。
保護者会の有無
保護者会があると仕事を休まなければいけなかったり、行事の準備に参加しなければいけなかったりと、出番が多くなります。
わたしの保育園は保護者会がないので、仕事をしている保護者の方は助かりますと言っています。
「保護者会は必要か」というアンケートも取ったことがあるのですが、ほとんどの保護者が「必要ない」でした。
もし絶対に参加したくないなら、保護者会のないところや出番の少ないところを選ぶと良いでしょう。
子どものこと
子どもに持病やアレルギーがあり、その対応をどこまでしてくれるのか。
子どもに障害があるが加配はつくのか。
など、子どもについて気になることがあれば聞いておきましょう。
まとめ
保育園選びの情報収集の際におさえておきたいポイントを紹介しました。
子どもがいながら何箇所も園見学に行くのは大変ですよね。
だからこそ、事前に調べておいたり、見学のチェックポイントを押さえておくと無駄足にならずにすみます。
実際に保育士もその園で働いてみないとどんな保育園かわかりません。
完璧に保育園のことを知るのは難しいですが、苦労して入ったのにやっぱり合わなかった…なんて悲しいことにならないように、事前にある程度の情報は得るようにしておいてください。
良い保育園に出会えますように!
コメント