保育士に嫌われる保護者の特徴9選
保育園にはいろいろな先生がいますが、それ以上にいろんな保護者がいます。
わたしは9年保育園に勤めてきましたが、保護者の数だけエピソードがあります。
それは良いことも悪いことも、素敵な出会いをした方もいれば、トラブルがあったり悪い意味で忘れられない方もいます。
「保育士に好かれましょう」とは言いません。
ただ、「嫌われることはしない」ように心がけましょう。
保育士も人間ですから、保護者とのトラブルで子どもとも良い信頼関係が築けない…ということもあるかもしれません。(もちろんどの保育士も子どもと平等に接しています)
今回は、私が実際に出会ったことのある保護者の特徴を交えながら『保育士に嫌われる保護者の特徴や言動』とその対策を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
嫌われる親の特徴とは
期限を守らない
この保護者は意外と多いです。
たまたま忘れていただけなら考慮できますが、書類の提出期限を守らない保護者はだいたいいつも同じです。
まだ「忘れました」「すぐに出します」と言ってくれる親は良いのですが、遅れることが当たり前になっていたり悪いと思っていない親もいます。
「自分ひとりくらい出さなくても大丈夫」と思わず、行事の出欠アンケートやお金の集金など、遅れると保育園に迷惑がかかるものは早めに出すように心がけてほしいです。
何度も「持ってきましたか?」と聞かなければならないと保育士の負担にもなります。
もし何らかの事情があるなら事前に遅れることを伝え、いつ出せるかも伝えておきましょう。
約束を守らない
保育園にはそれぞれ決まり事があります。
たとえば「かばんにキーホルダーをつけない」「キャラクターのものは使用しない」「スカートは禁止」など、入園説明会の時に説明がされているはずです。
私の保育園では「入園のしおり」というものがあり、そこに約束事が全部書いてあります。
しかし、ちゃんと読んでいなかったり、知っていながら破ったり、なかなか伝わっていないことが多いです。
保育園が定める決まり事には全て意味があります。
それは主に子どもの怪我やトラブルを事前に防ぐためです。
もし「なぜこんな決まり事があるのか」疑問に思ったら質問すればちゃんと答えてくれます。
誰でもうっかりすることはあるので、一度注意されたことは守るようにすれば大丈夫です。
子どものためにも、何度も注意されたりグレーな範囲で強行したりするのはやめましょう。
理不尽な要求が多い
「うちの子を主役にして」「○○まで迎えにきて」「開園時間前に預けたい」「体調が悪くても連絡してこないで」
など、冷静に考えたら無理難題なことを軽い気持ちで言ってくる親がいます。
また、保育内容や保育園の環境についてクレームを言ってくる親もいますが、保育士は毎日計画やねらいを立てて保育しています。
理不尽に「これして」「これはやめて」と言われると、保育がやりにくくなりますし、自信もなくしてしまいます。
もし「子どもが嫌がっているから」など理由があるなら、それを保育士に相談してください。
要求を通すのではなく、一緒に解決していくことが大切です。
どうしても聞いてほしいことがあるなら言い方や言うタイミングに注意しましょう。
感情的になる
中にはすぐにカッとなってしまう保護者もいます。
冷静に話し合えば分かり合えることでも、話を聞かずに言いたいことを全部言う。
大きな声で怒鳴ったり物に当たったりする。
父親や祖母を呼び複数でひとりの保育士を責める。
これは私が実際に経験したことです。
クレームを言いたいこともあるかもしれませんが、話せば解決できることも、一方的に誤解していることも多々あります。
言われた保育者は心に傷を負ったり、今まで築いてきた関係が壊れてしまいます。
感情的になる前に一度冷静になって解決しましょう。
神経質な親
「手紙の折り方が気に入らない」「服を汚してほしくない」「男の子とあそばせるのはやめてほしい」など、神経質な親にはこちらも気をつかってしまいます。
実際に女の子の父親が「男の子ではなく女の子とあそばせてほしい」と言ってきたことがあります。
子どもが誰とあそぶかは子どもの自由ですし、集団生活の中なので要求は全部聞けません。
中には性格的なものもあると思いますが、保育園に預ける以上、あまり神経質にならずに保育園や子どもを信用してください。
過保護な親
「理不尽な要求」や「神経質な親」と重なる部分はありますが、自分の子どもばかり見て過剰になられると困ります。
子どもに怪我はつきものです。
怪我の程度にもよりますが、自分であそんでいてできた傷や逆剥けなど、些細なことで心配されると保育がやりづらいです。
もちろん保育園で起きたことは保育園の責任なので些細な怪我の伝えでもしますが、「これくらい大丈夫」「いっぱいあそんだね」と言ってもらえるとホッとします。
逆に「ちゃんと見ていたんですか?」「最近多いですね」など、保育士を責める親もいます。
また、遠足先に現れたり重装備させたりと、あまりに心配されすぎると保育士は信頼されていないと思ってしまいます。
心配になる気持ちはわかりますが、子どもや保育士を信じて預けてください。
挨拶や反応がない
「おはようございます」「よろしくお願いします」「ありがとうございました」と必ず挨拶してくれる保護者がほとんどですが、中にはこちらが挨拶しても目も合わさず一言も話さず去っていってしまう方もいます。
保育士はできるだけ保護者と会話することで信頼関係を築こうとしますが、”近寄るな”オーラが出ていると難しいです。
私の経験上、新しい先生にそのような態度をとる方が多い気がします。
私がまだ保育士になりたての頃に、あまり話してくれなかった保護者がいましたが、年数がたつにつれて心を開いて話してくれるようになりました。
その方が”人見知り”ということもあったのかもしれませんが、新人の私は試されていたのでしょうか…
保育士はそれでも伝えなければいけないことは伝えてきますし、挨拶もします。
もし人と話すことが苦手なら、連絡帳や手紙などで信頼関係を築いていってみてはいかがでしょうか。
保育園に頼りすぎている
よくあるのが「トイレトレーニング」「食事」「お勉強」です。
もちろん保育園では子供の成長にあわせて様々なことに挑戦していきますが、家庭での協力なしではなかなか進まないこともあります。
いくら保育園でトイレトレーニングをしていても、家で全く練習せず紙おむつで過ごしていれば、時間がかかります。
また、「保育園の給食で栄養とっているから」と言って家でお菓子ばかり食べさせていても子どもの好き嫌いはなおりません。
そして子どもが成長しないことを保育園のせいにしてはいけません。
本来は保護者が家庭ですることを保育園が代わりに行っているので、任せっぱなしではいけません。家庭でも協力して保育園と一緒に成長を見守っていきましょう。
もし家庭では難しかったり困ったことがあれば相談すると良いです。
マナーを守らない
「明らかに仕事がないのに土曜日を利用する」「時間が過ぎても連絡がない(出かけていた)」など、常識的に考えてマナーを守れない親もいます。
保育園は福祉施設です。きちんとマナーを守って利用してください。
嫌われないために気をつけたいこと
特別なことはありません。
常識的な考えを持っていれば大丈夫です。
- 約束や期限は守る
- 保育園に言われたことは協力する
- 疑問やクレームがあるときは冷静に話をする
- 保育園・保育士を信じる
これらのことを念頭に置いて保育園と気持ちの良い関係を築きましょう。
まとめ
保育士も人間なので、保護者の態度や言動によって好き嫌いは生まれます。
好かれようとしなくても良いですが、嫌われて良いことはありません。
きちんとマナーを守り節度をもった利用をしましょう。
以前「こんな保護者はありがたい!…保育士の本音」を紹介しました。
嫌われるだけでなく、好かれる保護者の特徴についても合わせて読んでみてください。